農閑期におこなう「地域に育つ自然の草木を、茶園の畝間に入れていく」有機物の投入作業は、農繁期におこなう「収穫をして」茶葉を茶園から持ち出す作業と真逆の工程であると考えることもできます。収穫によって茶園から持ち出された分を、「ススキを刈って束ねて畝間に入れる」「落ち葉をかき集めて袋詰めして畝間に入れる」「落葉広葉樹の枝をチップにして袋詰めして畝間に入れる」など複数のパターンで再び茶園に補給していくという概念です。今年から新たに「笹林の笹をミニユンボで粉砕して、かき集めて、茶刈袋に詰めて、畝間に入れる」方法が加わったのですが、粉砕した笹を茶刈袋に詰めて運搬したので、その作業工程の光景までも、お茶の収穫作業と真逆にみえました。
当園では、収穫している茶葉に出来る限り近い有機物を茶園に投入していくことが、美味しいお茶づくりのため、とても重要な要素であると考えています(投入資材の「真土不二」「一物一体」)。
「地域に育つ自然の草木」は一見どこにでもありがちですが、投入資材の地産地消ということで自らの労働力で集めないと入手できない貴重な資源であると思います。