2018年春に種を植えた実生茶園では、発芽して7月前半頃迄は順調に生育しましたが、広い面積で「立ち枯れ」のような症状が発生しました。具体的には、突然、茎が折れて苗がバタバタと倒れたり、直立したそのままの状態で苗が枯れていく症状が多数発生しました。その後、地下部が生きていた株は、9月に再び地際から新しい芽が出てきてくれましたが、「立ち枯れ」のような症状が、なぜ起こったのかを考えてみました。
一つ考えられることは、発芽して直ぐの軟弱な茶苗の茎に、地上部に敷詰めた有機物が接触する部分から折れていたことから、地上部に敷詰めた有機物(落ち葉などが分解していく時の糸状菌など)から感染したのではないかということです。
今後、『発芽時期になれば、芽が出る地上部付近に敷詰められている有機物を除ける』または『発芽エリアの地上部には有機物を敷詰めない』ようにしてみて、かつ、このような症状が起きないのであれば、それが原因だった可能性が高いということになります。
因みに昔の複数の茶専門書を読むと、「発芽時期になると地上部の有機物を除けて施肥して、乾燥しないように再び有機物を戻す」と書いているタイプのものと、「発芽時期になると、株元に日光が良く当たるように地上部の有機物を除ける」と書いてあるタイプのものがありました。(2018年10月)