2016年に耕作放棄茶園を再生して茶の栽培を開始した「ハチドダ2」でしたが、次のようなことから、植えなおすことにしました。
・竹の根が茶園の中まで伸びて、茶園内にタケノコが出るため、茶園再生後も畝間をイノシシが掘り返し、年々凸凹が激しくなり、修復困難になってきたこと。
・西側に隣接する竹藪で、茶園の一部が日陰になり、茶樹が生育しにくいエリアがあったが、地主の方から、その竹藪を開墾して、茶を植えても良いと言っていただたこと。
竹藪を茶園に転換するのは、私自身、今回が初めてでした。竹藪と言えば、「明治農書全集」第5巻の茶業須要に「・・・。とりわけ、これにまさりて茶の樹にきわめてよい地は、竹藪を掘り起こしたところに、すぐ播き付くなり。これは生長よくして、そのうえ永く老木とならざるゆえなり(原文)」と書かれていたことが、前から気になっていました。今回は、この本に書かれているように、①竹藪を掘り起こして、②表土を耕して、③すぐに直播きするという順序で作業を進め、竹藪だったエリアに「そうふう実生」を植えました。今後、竹藪だったこのエリアの「そうふう実生」の茶樹が、他のエリアの茶樹と比較して、どのように生長し、どのようなお茶が出来てくるのか、とても楽しみです
この茶山の地勢は、南向き斜面、粘質土(砂質土のエリアもあり)、古琵琶湖層の粘土の中に、花崗岩も混じっているため、古琵琶湖層群と領家帯の地質の不整合面になります。